手書き新聞がウケる理由
翻(ひるがえ)って当社、JR九州。
巻紙、毛筆の鉄則はないが、誇るべき手書きの文化がある。
『鉄聞』だ。
『鉄聞』と書いて、「てつぶん」と読む。
JR九州東京支社が、月刊で発行している情報紙のことだ。
創刊以来、全国のフリーペーパーを集めた専門店などでは、発行後あっという間になくなってしまう号もあるほど人気を博している。
一般に鉄道ファン、いわゆる「鉄ちゃん」のことを“鉄分多め”といったりするが、そういうひとだけでなく、私のような・鉄分少なめ・なひとにもウケているらしい。
東京支社にはかつて、国土交通省の国会担当として長く活躍され、当社にきていただいた支社長がいた。
一見して堅そうなキャリアのこの方が、「異端を尊ぶ」社風に当初の想像以上になじんでいただき、またフットワークよくさまざまなアイデアを出してくださった。
その方のもとで、支社の若手社員たちに、「自分たちもできることを何かやろう!」という気運が起こり、2人の女性社員が「では私たちは」とはじめてくれたのが、この情報紙『鉄聞』である。