島村 研修の段階で現場感を体験できるのは、とても実践的です。

原田 それに、大鵬薬品の社員として社会活動に参加する体験は、社会人マインドを育むよい機会だと考えています。たとえば、企画広報委員会の呼びかけで、研修センターが所属している町内会の清掃活動に参加すると、年配の方から「ああ、あの会社ね、CMで見たことがあるよ」などと言っていただけます。悪い気はしませんし、身も引き締まります。そうした場も、自分の置かれた立場を実感してもらう機会として貴重であると考えています。

島村 確かに、そうしたフィードバックは自分を見つめるきっかけになりますね。

人事部による研修を
医薬教育部がフォローする

原田 さらに、人事部との連携という点についても考えながら新入社員研修を運営しています。入社直後に人事部によって行われるビジネスマインド醸成のための研修を引き継いだ形で、そのエッセンスを我々の研修でも委員会活動に取り入れています。

 私たちが研修をしていてつくづく感じるのは、研修後のフォローの大切さです。研修後、現場に帰ってから実践する機会をどれだけ提供できるかがスキルを定着させる上で大変重要であり、マネージャーを対象とした研修の場において「実践機会の提供は、重要なマネジメントのひとつ」であると伝えています。

 そういったことから、私たち医薬教育部の研修が、人事部で実施している研修のフォローの場でありたいとも考えています。その一方で、私たちが実施している研修の目的や内容を広く社内に知ってもらう努力も必要だと考えています。

島村 互いに前工程、後工程という意識を持たれているのですね。まさに、研修転移(Transfer of Training)を実践されています。

原田 実際、研修のメニューだけでなく前後のフォローまでを含めると、その会社にマッチした現実的な教育システムを考えるのはなかなか大変な事です。よって、他部署でも研修を行っているのであれば、それをうまく活用していくことで、研修での学習が実践に移しやすくなるという意味において積極的に考えて行くべき事だと思っています。