島村 当たり前のようにできることは、確かに教えづらいかも知れません。

原田 そうなんです。そこで、より質の高い同行を実現させるために、メンター世代にティーチングおよびコーチングに関する基礎知識を植え付ける目的で、本プログラムに沿ったハンドブックを作成し、メンター本人とその上長に配布しました。これを読めば、どうやってアドバイスシートを書けばいいかが具体的にわかるようになっています。

 ハンドブックの表紙には「人財育成はいちばんの会社貢献」という言葉を入れているのですが、優秀な人財が教え上手になってくれることは、まさに教え合う文化を築く上でも会社にとって大変良いことだと考えています。

360度サーベイで
リアリティと納得感を持たせる

島村 今、マネージャーの立場にある方は、MRとして高い成果をあげた方だと思うのですが、そうした人たちへのマネジメント研修についてはいかがですか。

原田 そこについては、本社の施策をしっかりと現場に落とし、結節点としての役割を再認識してもらえるような研修を実施しています。そのための第一歩として、360度サーベイを採用しました。ご指摘の通りマネージャーになっているのは実績のある人ばかりなので、ここにマッチしないテーマで研修を用意しても、納得感が得られません。そこで、360度サーベイで自分の課題と向き合ってもらうことで、個々の課題解決に取り組んでもらっています。

島村 課題が明確になれば、忙しい人にとってもそれは自分事になりますね。

原田 360度サーベイは、リアリティと納得感を持ってもらうためのものです。360度サーベイを評価に使用することに対して種々意見があるようですが、サーベイの性質上、評価に使用すべきではないと考えます。あくまで私たちが提案できる支援策の1つであると考えています。