名刺交換名刺交換するだけでは、簡単に人脈は築けません Photo:PIXTA

 皆さんこんにちは、澤です。

 先日、Industry Co-Creationというイベントに登壇してきました。

 このイベントは、「ともに学び、ともに産業を創る。」という素敵なコンセプトのもと、スタートアップを中心に様々な業界の有名・著名人が登壇したり、ネットワーキングのパーティーを楽しんだりするイベントです。今年は2月に福岡、そして9月に京都で開催されました。

 スタートアップ企業だけではなく大企業もスポンサーになっているなど、大小問わずさまざまな企業が一堂に会して、セッションで話したりブースを出してサービスの紹介をしたりしていました。

 ネットワーキングパーティーは本当に楽しくて、毎回私も楽しみにしているのですが、こういう場で「人脈を作りたい!」と思っているであろう人たちを観察していると、いろいろなタイプがあることがわかり、多くの学びが得られます。

 今回は、そういった人たちの特徴を挙げながら、どうすれば人脈を広げられるのかをお話ししたいと思います。

とにかく名刺を渡しまくる人は
相手の記憶に残っていない

 こうしたイベントに参加すると一番多く見かけるのは、とにかく名刺を渡しまくる人です。日本には名刺交換というビジネスカルチャーが広く深く浸透していて、「何はともあれご挨拶」ということで名刺の交換がうやうやしく行われます。

 結論から言えば、名刺交換だけで人脈は全く広がりません。また、名刺に書かれている内容の延長線上の話、つまりは社員数や事業規模、自分が担当している事業内容を一生懸命に語っても、人脈を広げるところにまでは至りません。

 これだけ効果のないアクションであるにもかかわらず、日本のパーティーではそこかしこで名刺交換祭りが開催されており、同じような会話が繰り広げられています。私ももちろんビジネスパーソンなので、名刺交換を求められれば必ず応えます。ですが、通り一遍の挨拶と説明があっても、たいてい記憶には残りません。どの人の説明もそれほど大きな差はなく、同じように聞こえてしまうのと、たいてい私自身に直接は関係しない情報ばかりを説明されるからです。

 特に大企業の方は、私の本職である「マイクロソフトの業務執行役員」とどのように関係を構築するかを考えているようなのですが、クライアントやパートナーであれば担当営業がいるので、私が直接関係を構築するために時間を割く必要はないことがほとんどです。そのため、一通りの挨拶をしたら大抵の場合、すぐに会話は終了となることがほとんどです。