ビジネスマナーには、いろいろと気をつけても、「食事の場」で失敗する人は意外と多い。特に注意すべきが、異業種交流会などでの立食によるビュッフェスタイルのパーティーだ。筆者が遭遇した残念なケースを例に、解説してみたい。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)
他のマナーはできても
食事では思わず素の姿が出てしまう
スーツの着こなし、名刺交換、電話、訪問――など、基本的なビジネスマナーを習得している人でも、食事のマナーにまでは気が回らないことがある。
料理の取り方や食べ方を見て「マナーもよく、いい人だと思っていたが、食事は自分勝手だなぁ。あまり信用できないかも……」と判断され、決まるはずの商談が潰れてしまうことだってある。これはもったいない。
どうしてこんな失敗をしてしまうのか?
その理由はズバリ、“素の姿”が出てしまうからだ。食事は本能が強く出る分、いつものような気遣いを忘れがちになる。くれぐれも“食事をする姿はよく見られている”ということを忘れてはならない。
デキる人は、このことをよく知っているため、「たかが食事くらいで……」と決して軽視しない。細かいことだが、こういった積み重ねが大きな差になってくる。
ビュッフェスタイルには
特に注意が必要
総じて1対1、もしくは少人数での会食の際は、それほど大きな問題になることはない。それは、クライアントとの会食では、誰でも細心の注意を払って食事をするからだ。しかし、大勢で食事をする場合は油断が生じやすい。