週刊ダイヤモンド9月29日号は「乗り遅れるな! キャッシュレス」。この1年、街中で急速に進むキャッシュレスに関わる企業や金融事業者、続々と生まれるスタートアップ企業など、最前線をレポートしている。だが、その流れと真逆をいく企業もいる。東京南西部と神奈川県のベッドタウンをカバーする鉄道事業と、沿線の都市開発なども手がける東京急行電鉄だ。(「週刊ダイヤモンド」委嘱記者 相馬留美)
2020年の東京五輪に向けて、官民一丸となってキャッシュレス化を推進する中、現金利用に新たな商機を見いだすたくましい企業もある。
東京急行電鉄(東急電鉄)は、今年7月、券売機を利用する「キャッシュアウトサービス」の開発を発表した。
キャッシュアウトとは、小売店のレジや自動精算機などATM以外の機器で、スマートフォンなどの端末により銀行口座から預金を引き出せる仕組みのこと。東急が開発するこのサービスを使うと、券売機でATMのように現金を引き出せるようになる。キャッシュアウトサービスは大手ではイオンが一部レジにて導入している程度で、券売機での導入は日本初となる。
券売機でのお金の下ろし方はこうだ。