米銀行株は間もなく、「期待薄」の恩恵を受けそうだ。今年最も低迷するセクターの1つである銀行銘柄は、ブレイクアウト(レンジ相場の上限突破)の時を待ち構えている。投資家は利回り曲線(イールドカーブ)のフラット化(銀行融資の利ざやが縮小すると投資家はみている)や、融資の伸びないのを懸念する。KBWナスダック銀行株指数は、7-9月期には基本的に横ばいが続き、年初来では1%ほど低下。これに対し、S&P 500種株価指数は年初来で10%上昇している。来週予定されるJPモルガン・チェースやシティグループ、ウェルズ・ファーゴ、PNCフィナンシャル・サービシズの7-9月期(第3四半期)決算発表は、目を見張るほどではないにせよ、堅調な結果となる公算が大きい。何か期待以上の好材料があれば、銀行セクターがまどろみからついに目覚めるかもしれない。