『週刊ダイヤモンド』10月13日号の第1特集は「新宗教の寿命」です。新宗教の中でも独自の戦略で生き残りを図っているのが新・新宗教のワールドメイト。ワールドメイトといえば、ギャグ満載の風変わりな広告を新聞などに大量掲載しています。コンサートやチャリティー活動など、宗教とは無関係にも思える取り組みの狙いは何なのでしょうか。本誌に掲載した教団のリーダー、深見東州氏のインタビューをダイヤモンド・オンラインで特別公開します。

芸術や福祉は大赤字
むしろ赤字でなければならない

──深見さんの顔写真入りの新聞広告を数多く出していますね。

深見東州、本名・半田晴久本名・半田晴久/1951年3月兵庫県生まれ。67歳。同志社大学経済学部卒業後、大和ハウスに入社。78年に三十鈴(現・ミスズ)設立。84年12月にワールドメイトの前身のコスモコアを設立。

 “天啓”によって60歳から新聞広告を出すことにしました。その一番のメリットは、ワールドメイトの存在を多くの人に知ってもらえたことです。新会員が大幅に増えたわけではありませんが、会員の親の反対が減り、退会者も少なくなりました。

──コンサートなどのイベントに力を入れている理由は。

 ワールドメイトでは、「宗教的宗教活動」と「普遍的宗教活動」に分けて活動しています。

 宗教的宗教活動は宗教法人としての宗教活動。普遍的宗教活動とは人類愛に基づく活動や社会貢献の活動、いわゆる布施行としてのスポーツ、芸術、福祉、国際協力などです。

 神様は真・善・美の三つの面を持っています。真とは科学や経営などの合理的なもの。善とは宗教、福祉、スポーツ、教育など。そして美とは芸術です。つまり、宗教は真・善・美という神の一部分にすぎない。

 ワールドメイトの目指す究極は、真・善・美によって日本を中心とした世界平和を実現することです。それ故、宗教以外の普遍的宗教活動も積極的に行っています。

──芸術や福祉などはもうかるものではないでしょう。