トヨタ自動車とソフトバンクが電撃提携
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日本の時価総額ランキングのツートップが、モビリティーサービス分野で電撃的に手を組んだ。想定外の組み合わせに、両社の競合のみならず、トヨタグループにも激震が走っている。(「週刊ダイヤモンド」編集部 大矢博之、浅島亮子)

「トヨタ自動車の動きは早くから察知していた。ソフトバンクからの協業依頼はうちにも来ていたから。それを先に形にできなかったのは、トヨタとの危機感の差だ」。ホンダ幹部は自嘲気味に言う。

 ホンダの面目は丸つぶれだった。トヨタ自動車とソフトバンクが電撃提携した前日の10月3日、ホンダは米ゼネラル・モーターズ(GM)と自動運転分野での提携を発表し、GMのライドシェア子会社、GMクルーズホールディングスへ総額27.5億ドル(約3100億円。出資金と事業資金の合計)を拠出する計画を明らかにした。

 日本の時価総額ツートップであるトヨタとソフトバンクの異業種タッグの一報が駆け巡ると、ホンダの社運を懸けたビッグディールはかすんだ。GMクルーズは他ならぬソフトバンクの投資先である。ホンダが近しいと信じ、コネクテッドカーで連携するソフトバンクに裏切られた格好だ。

 実は、ホンダがはしごを外されるのは2回目のことだ。トヨタとパナソニックの車載電池における提携がそうだ。ホンダが信頼関係を築いていたはずのパナソニックは、電池の安定調達と巨額の設備投資を約束したトヨタになびいた。