DiDiとソフトバンクの合弁事業に関する記者会見DiDiの柳青総裁(右から2番目)も出席して開かれた、DiDiとソフトバンクの合弁事業に関する記者会見 (c)東方新報

中国の大手配車サービス「滴滴出行(DiDi Chuxing 以下DiDi)」。新たな中国IT企業がまた日本市場にやってきた。日本は世界の3大タクシー市場の1つと言われながら、管理規制が厳しく保守的な市場とも呼ばれ、これまで配車アプリや自動車配車ウェブサイトなどで成功した企業はほとんどなかった。そうした中、DiDiは6月28日、ソフトバンクとの合弁でDiDiモビリティジャパンを設立させた。その狙いと今後の展開について、副社長の林励氏に日本語と中国語の新聞を発行している『東方新報』が取材した。

中国大手配車サービス会社DiDiが
ソフトバンクと提携して日本に参入

 DiDiは、約5億5000万人のユーザー数を誇り、タクシーなどの配車サービスを始めシェア自転車、出前サービスなどさまざまなサービスを提供している。

 このうち、配車サービスに登録しているタクシーのドライバー数は200万人以上、すでにブラジル、メキシコ、オーストラリアなどでサービス展開しているのを始め、世界7ヵ国の配車アプリ企業と業務提携している。全世界の80%以上の人がサービスに触れているとまで言われる。

 そうしたDiDiの日本参入については、昨年からさまざまな情報が流れていた。だが、最終的にソクトバンクとタッグを組んでの参入となった。