一流の営業マン一流の営業マンの営業手法とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

どの業界にも伝説の営業、トップセールスマン、セールスウーマンと呼ばれるような人がいる。あるいは、そこまででなくても、常に高い営業成績を維持している人がいる。プルデンシャルグループのジブラルタ生命保険の専務執行役員、AIGエジソン生命の代表取締役副社長を歴任した八木昌実氏は、プルデンシャル生命で全国1位のトップセールスマンとして活躍し、マネジャーとしては全国最下位クラスの支社を全国2位に立て直した“伝説の営業マン”であり、“伝説のマネジャー”だ。そんな八木氏から見て、できる営業とはどんな人で、彼らはどんな行動をしているのか、できる営業の特徴を4つ教えてもらった。

超優秀な営業マンは
自分を客観視できている

 管理職として、役員として、数えきれないほどの営業職のマネジメントをしてきました。採用も数多く手がけました。

 飛び抜けた実績を残す営業職の典型的なタイプがあります。その特徴とは、元気で明るく、一生懸命で、自分のことを客観視できている人です。そして、プライベートの人間関係でも愛し愛されています。ただ、感受性が強すぎると一営業職としては成功できません。例えばこれを売らなければならないというときに、相手の事情をおもんぱかりすぎて、「また今度でいいです」などと言ってすごすごと引き返してしまうと、結局実績は上がらないからです。

 超優秀な営業職には、そうそうお目にかかれるものではありませんが、部屋に入ってきた瞬間に雰囲気でわかります。面接で話してみても、入ってきた印象そのままに、自信に満ちた物腰や明るい話し方をします。

 メジャーリーグを観戦したとき、試合前のバッティングの練習を見ていたら、誰とは知らないのに、見ているだけで、この選手は明らかに4番だなとわかりました。身のこなし、余裕、風格などがそうさせるのでしょう。優れた営業職の人もこれと同じで、業績や経歴を聞かなくても、現れただけでわかるものなのです。

 ただ、こういう人は戦力として大変有り難いのですが、マネジャーとしては放っておいてもどんどん実績を上げていくので、あまりマネジメントのしがいはありません(笑)。彼らには基本的には何も言わず、自由にしたいようにやってもらうだけでいいのです。気をつけなければいけないのは、目標くらいです。常に高い目標を設定してモチベーションを保つよう配慮しなければなりません。