生活保護費と運用をめぐっては、制度が発足した1950年以来ずっと、費用を抑制してほしい大蔵省(現財務省)と、救済を優先したい厚生省(現厚労省)の因縁のバトルがあった。1954年、厚生省はバトルに破れ、それまでの救済優先路線を、「適正化」の名の下に利用抑制や給付抑制を行う路線へと転換させ、現在に至っている。厚労省は一般に思われているほど「財務省の言いなり」ではなく、水面下のバトルは継続されているのだが、現在は圧倒的に厚労省が劣勢のようだ。

 片山さつき氏は2005年、財務省を退官して衆議院議員となり、政治家としてのキャリアを歩み始めた。私は片山氏の一連の発言に対して、「元大蔵官僚のポジション・トークに若干の風味付けが加わったもの」と捉えていた。しかし今回、改めて、なるべく先入観を排して国会議員としての活動を眺めてみたところ、そうではなさそうだ。

 片山氏は、衆議院議員であった2005年~2009年、および参議院議員となった2010年から現在までにかけて、国会本会議および委員会で、合計145回の発言を行なっている(国会会議録データベースによる)。政府参考人(財務省主計局)として出席していた2005年の1回を除くと、合計144回となる。

議員としての片山氏の関心は
統治・憲法・外交・防衛・産業が中心

 片山氏の発言回数を会議ごとに列挙すると、以下の通りである。

●衆議院 予算委員会第7分科会(主に経済産業)および第8分科会(主に国土交通)(6回)

●参議院 予算委員会(9回)

●衆議院 郵政民営化に関する特別委員会(1回)

●参議院本会議(12回)

●参議院 東日本大震災復興特別委員会(6回)

●衆議院および参議院 総務委員会(31回)

●参議院 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(1回)