ドナルド・トランプ米大統領が昨年にサウジアラビアを訪問するに当たり、その準備で毎日のように対話していた2人がいる。大統領上級顧問ジャレッド・クシュナー氏と、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子だ。事情に詳しい関係筋によると、大統領の娘婿であるクシュナー氏は、サウジの約束を確定させ、トランプ氏が初の外遊で面目を失わないよう尽力していた。2日間の日程でリヤド訪問を終えたクシュナー氏とホワイトハウスは、サウジが約束を果たしたと考えた。サウジはテロとの戦いや米国への巨額の投資を確約したのだ。2017年5月のサウジ訪問は外交政策上の大きな賭けだった。トランプ政権は、サウジとの関係を改善させ、大きな果実を手にしたいと考えていた。
トランプ氏のサウジ傾斜、陥った大きなジレンマ
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