ロードマップの作成

 それぞれ懸念点、リスク、課題などに対して、具体的にどのような対応が必要なのかを明確化することで、A社はそれらを計画に落とし込みロードマップを作成することができた。

空飛ぶ自動運転タクシーは<br />どうすれば実用化できるか

 A社の事例を使ってロードマップ作成の流れを解説してきたが、ここで改めて総括する。ロードマップの作成は、次の3つのステップで行うとよい。

1.未来シーン(例:筋斗雲で人々が空を自由に移動しているシーン)の実現に向けた懸念点、リスク、課題等の抽出
2.懸念点、リスク、課題の解決に向けたプランニング(課題解決の流れの設計)
3.ロードマップの作成(課題解決の流れを時間軸に落とし、スケジュール化)

 未来創造は20~30年先の将来を見据えるため、ロードマップの時間軸も10年単位程度になることが一般的である。未来創造を実現していくためには、具体的な行動計画が必要であるため、さらに詳細化した計画の立案がロードマップ作成後に必要となる。

 また、長期的で不確実性の高い計画であるため、ロードマップを定期的に振り返り、見直しをかけていくことも必要になる。作成したロードマップのメンテナンスをどのようなタイミング・頻度で行っていくかを明確化し、実践していくことが未来創造には求められる。

 本連載は今回が最終回となる。これまで解説してきた未来創造の考え方や進め方、組織体制の構築の仕方などが、部品メーカー各社にとって何かの役に立てるのであれば、筆者として嬉しい限りである。IoT、AIといったキーワードに代表されるデジタル大変革時代の中、生き残りをかけて、部品メーカー各社も主体的に未来を創造することを考え、実現に向けた取り組みを行っていただけたら幸いである。