寝付きが悪い、寝ても疲れが取れない、夜中に何度も目が覚めてしまう…。そうした睡眠にまつわる悩みの解決をサポートしてくれる「ねむりの相談所」なる場所があるらしい。スリープマスターと呼ばれる睡眠のプロが、最新機器を用いながら睡眠時の環境などをカウンセリングし、さまざまなアドバイスをしてくれるというのだ。(フリーライター 岡林敬太、編集/清談社)

最新機器で眠りの質を分析
眠れない現代人の駆け込み寺

眠りのプロがさまざまなアドバイスをしてくれます。睡眠にまつわる悩みの中で、特に多い5つの悩みについて、プロにアドバイスをしてもらいました Photo:PIXTA

 大手寝具メーカーの東京西川(西川産業株式会社)が今夏、国内に居住する18~79歳の男女1万人の睡眠事情を調査したところ、「49.3%の人に不眠症の疑いあり」との結果が出たという。睡眠の質についても、「満足」と答えたのはわずか3割。最も不満が多かったのは、男女ともに40代。働き盛りの世代や子育て世代が満足な睡眠を得られていない実態が明らかになった。

 そうした“眠れない現代人”の駆け込み寺として人気を集めているのが、「ねむりの相談所」である。東京西川が昨年から全国の直営店などの一角でサービス展開しており、Webサイトから予約を入れれば、睡眠科学や快眠環境などの専門講習を受けた眠りのプロフェッショナル「スリープマスター」がマンツーマンで相談に乗ってくれる(アドバイスは無料で、測定機器のレンタル料が1080円)。

 同相談所が画期的なのは、相談者の眠りの質を分析するための最新機器を導入している点だ。

 まずは「睡眠環境解析サービス」。これは、腰に装着するコイン型の活動量計を事前に1~2週間貸し出して、睡眠時の姿勢、寝返り回数、睡眠時間、日中の運動量などを測定し、各人の眠りを可視化するというもの。

 次に「寝室チェックシステム」で、こちらは枕元に置ける小さいサイズのセンサーを1週間ほど貸し出して、温度、湿度、照度、音圧を測るというもの。これらの測定結果をもとにスリープマスターが、環境や習慣の改善アドバイスのほか、必要に応じて商品提案もしてくれるのだ。