中学や高校、大学を中退するなどした“ドロップアウト人材”。総務省によれば、年間50万人のドロップアウト組が新たに誕生している。自宅に居続けながら、親や社会を恨んで無為に過ごす人も多いが、彼らに授業料無料で職業訓練を施し、立派に再起させるビジネススクールがある。

挫折感から大学中退…
“ドロップアウト人材”の再起

ビジネススクール写真はイメージです Photo:PIXTA

 東京都に住む小柴樹さん(25歳)は、高校時代にサッカー部で活躍し、都大会のベスト4にまで進出する。将来を有望視されていたが、大学でサッカー部への入部を断られてしまう。生きがいにも等しかったサッカーを断念せざるを得なくなり、その後は自堕落な毎日を送ることに。経済的にも通学を続けるのが困難になり、22歳で大学を中退してしまった。

 こんな経歴をたどった小柴さんだが、今はなんと月収50万円を稼ぐ営業マンとして活躍している。30人近い部下を率いるセクションマネージャーを務めており、社内の信頼も厚い。大学を辞めた小柴さんが出合ったのが、リバースラボというビジネススクールであった。

「大学中退後に消防士を目指して試験を受けました。幸い合格したので消防士になることが決まっていたんです。そんな時にSNSでリバースラボの存在を知り、採用担当の方に会うことになりました。その方がとてもかっこよく、研修の内容も素晴らしかったので、ここに入りたいと強く思うようになったんです」(小柴さん)

 2017年1月に開設されたリバースラボは、日本初の「雇用実践型のビジネススクール」として話題を集めている。東京、埼玉、千葉、静岡に6つの拠点があり、全国から集まった64人の研修生が学んでいる。