米国の有権者がいかに分断されているかを理解するには、人口構成の2つの重要な属性、「性別」と「学歴」に注目するといい。かつては大学を卒業していない白人男性と大卒白人女性の政治観は近かった。だが近年では、有権者の約40%を占める両者の動きは明確に分かれた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とNBCニュースの最新世論調査を分析したところ、その違いはこの項目ができた1994年以降で最も大きくなっている。このギャップは米国の政治では割と新しい現象であり、それによって選挙運動の進め方も根本的に変わってきた。白人有権者はかつて「説得可能」な存在と考えられていた。彼らはどちらかの政党寄りだったかもしれないが、手の届かない有権者は多くなかった。それが今では下のチャートの通り、議会選では大卒白人女性の60%が民主党候補を支持している。大学を出ていない白人男性が共和党を支持している割合はさらに高く、両者は基本的に対立候補にとって手の届かない存在となっている。
深まる分断:米国の政治はどう変わったのか?
「性別」と「学歴」を軸に分断の背景をチャートで分析
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