5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」氷河期、バブル…どの世代が損をした?#18Photo:123RF

化粧品大手2社は、再成長に向けた処方箋が対照的だ。資生堂は構造改革による黒字転換を急ぐが、海外事業の失敗など課題は山積している。一方、コーセーホールディングスは前期が増収増益で、1月に純粋持ち株会社体制へ移行。体制の刷新で収益力のさらなる強化を狙う。そんな2社の中で、世代間の「年収格差」はどうなっているのか。特集『5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」氷河期、バブル…どの世代が損をした?』(全39回)の#18では、過去20年間の推移を10年刻みにして、5世代別の平均年収と主要100社内ランクを独自に試算した。その結果、資生堂は現役世代が「負け組」となる一方、コーセーはOBが割を食う形となり、2社で全く異なる構図が浮かび上がった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

泥沼の低迷から脱却を狙う資生堂、持ち株会社化のコーセー
再成長のシナリオは対照的

 化粧品大手2社の足元の経営課題は、その深刻さが全く異なる。資生堂は泥沼の業績低迷から抜け出せていない。2025年12月期は、約900億円を投じて買収した米ブランド「ドランク・エレファント」の失速による減損が響き、過去最大となる406億円の最終赤字に陥った。

 10年以上トップに君臨した魚谷雅彦前社長による「グローバル拡大路線」の失敗のツケは重く、株価は18年に付けた最高値の3分の1に沈んだままだ。26年12月期は3年ぶりの黒字転換を計画するものの、国内従業員を対象にした希望退職に257人が応じるなど、再成長に向けた改革は痛みを伴うものになっている。

 これに対しコーセーホールディングスは、25年12月期に売上高3301億円(前期比2.3%増)、純利益151億円(同2.0倍)と増収増益を確保した。今年1月に純粋持ち株会社へ移行し、意思決定の迅速化と資本効率の改善を進める構えだ。

 足元では管理部門の経費や販売費の見直しによる費用削減を進めつつ、25年から30年までの6年間で約2000億円規模の成長投資を計画しており、攻めの姿勢を崩していない。

 資生堂が過去の誤算の清算と構造改革の完遂で反転を狙うのに対し、コーセーは体制刷新と投資配分の見直しで次の成長を探る局面にある。

 もっとも、足元の業績や改革方針だけで、社員の処遇が世代横並びで改善するとは限らない。むしろ「どの局面で会社にいたか」「どの賃金カーブ・評価制度に乗ったか」によって、同じ会社の中でも「得をした世代」と「割を食った世代」が生まれる。

 今回は資生堂、コーセーを取り上げる。2社の中で、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたのか。ダイヤモンド編集部は、過去20年間を10年刻みにして、「5世代の年収」と「主要100社内ランク」の推移を独自に試算した。

 対象としたのは、2000年代から現在までの、20~50代の現役世代から、60~70代のOB世代まで。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収序列は高かったのか」。これらを徹底検証し、47項目のデータとして残酷なまでの格差をあぶり出した。

 試算の結果、資生堂は現役世代が「負け組」となる一方、コーセーはOBが割を食う形となり、2社で全く異なる構図が浮かび上がった。次ページでその詳細を確認しよう。