しかも、専門家が十分に検討した形跡がない。実務を行った外国人材の受け入れ・共生のための総合的対応策検討会のメンバーは官僚ばかりだ(http://www.moj.go.jp/content/001268548.pdf)。これではまずいだろう。

 そもそも、2月の諮問会議での検討のキックオフの際に、内閣府が出したペーパーがお粗末だった。

 少子化で生産年齢人口が減少していることを「人手不足」として、外国人労働者受け入れの理由としているのだ(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0220/shiryo_04.pdf)。

 ちなみに、改正法の骨子では、「不足する人材の確保」として在留資格の創設が書かれている。背景には、現在の人手不足という状況に鑑み、解消するために産業界からの要請があってのことだといわれている。

 実は、少子化の影響は、民主党政権時代でも同じだった。安倍政権になってからの異次元金融緩和で景気拡大が本格化し、雇用のニーズが高まった。だから人手不足になったのだ。それを少子化の影響と勘違いしているのはいただけない。

今の雇用改善は
アベノミクスの成果だ

 今の雇用環境を確認しておこう。
 
 アベノミクスの異次元金融緩和によって、実質金利が相当程度低下し、円安、株高をもたらし、同時に実質金利低下が継続して、人やモノへの投資も徐々に増加している。特に雇用環境の改善は顕著だ。

 民主党政権では減少傾向だった就業者数は、安倍政権で反転・増加傾向に転じて6300万人から6600万人へと300万人程度も増えている。失業率もほぼ下限近辺ともいえる2.5%程度まで低下している。