世界的な景気減速の兆候が強まっている。これは、中国経済の鈍化と貿易摩擦が日本とドイツなど他国経済にも影響し始めていることを示している。世界的な減速傾向が続くようであれば、好調な米経済も影響を受けかねない。ドイツで14日発表された7-9月期の国内総生産（GDP）は前期比年率0.8％減と、3年半ぶりのマイナス成長を示した。欧州経済の大黒柱であるドイツは長年にわたり力強く成長してきたが、ここへきて失速しつつあることが確認された。一方、日本の7-9月期GDPは前期比年率1.2％減となった。さらに、石油輸出国機構（OPEC）は14日、2019年の世界経済成長率予想を3.5％に下方修正した。一連の指標の軟化は、7-9月期成長率が年率3.5％となった米経済とは対照的だ。米国では堅調な個人消費と多額の政府支出が景気を下支えた。