企業の宿泊付き研修は、平日の宴会場の稼働率アップのためにホテルにとっても重要なマーケットだ。ホテルならではのサービスでTKPとはすみ分けるというが、「価格にシビアな企業の中には、TKPで十分だと考えるところも出てくるのではないか」(業界関係者)という警戒感は強まっている。

アパホテルのFCで躍進

 TKPは2005年に創業。貸会議室を中心に、ケータリングなど周辺事業を広げてきた。14年に札幌駅前の開業の際に、ビジネスホテルのアパホテルと提携し、同ホテル初のFCとなりホテル事業に参入した。TKPはアパホテルをすでに六つ稼働させ、会議室利用とパックにしてシナジーを発揮している。

 ファーストキャビンとは、資本業務提携を結び、17年に名古屋でも開業している。さらに、神奈川・箱根などで研修にも利用できるリゾートホテルを展開し、「たまにはリゾートで研修はいかがですか」と売り込んでいる。

「企業が保養所を手放している中、新人研修など親睦を深める宿泊研修の場所が社外に求められるようになった。宿泊施設の運営は、会議室の事業とシナジーがあり、増収にもつながる」と、河野社長は自信を見せる。

 実際、平日はビジネス客、休日は個人客やインバウンド(訪日外国人)と機動的に使い、アパホテルやファーストキャビンの稼働率は9割を超えている。

 TKPが貸会議室にとどまらず、ホテル業界に脅威を与えそうな勢いである。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 大坪稚子)