米中が火花を散らす半導体
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週刊ダイヤモンド2018年11月24日号第1特集は「米中戦争 日系メーカー危険度ランキング」です。米中の技術覇権、軍事覇権を懸けた戦いは、長期戦になることが決定的です。日本企業にはどう影響するのでしょうか。半導体業界についてどのような影響が出ているか、特集で掲載した記事をダイヤモンド・オンラインで特別公開します。

 2025年までに、中国で製造する自動車に使う半導体の70%は、中国企業のものを採用しなさい──。

 今秋に入り、ある半導体業界のアナリストは、大手部品メーカーなどから立て続けに問い合わせを受けた。内容は共通しており、冒頭のような通達を近く中国政府が発表するという情報があり、その対処法を問うものだという。

 中国政府が15年に発表した技術ロードマップ「中国製造2025」では、半導体の自給率を20年に40%、25年に70%まで高めることが掲げられている。現在の自給率は10%台前半のため、相当野心的な目標だ。

 これまで中国は目標実現に向けて、自国企業の育成を重視するスタンスを取ってきた。とりわけ軸に据えられたのは、半導体メモリー会社である。

 1.5兆円規模の中国政府系ファンドから支援を受け、精華紫光集団傘下のYMTC、福建省晋華集成電路(JHICC)、RuiLiの3社が中国国内で工場を建設しており、国策でメモリー生産の準備を加速させている。

 冒頭の通達が仮に実現すれば、育成だけではなく、中国で活動する外国企業に圧力をかけることで、何が何でも目標を達成するという、中国の強圧路線への方針転換を示すものとなる。