『週刊ダイヤモンド』11月24日号の第1特集は、「米中戦争 日系メーカー危険度ランキング」です。技術覇権、軍事覇権を懸けた2大国家の長期戦は決定的になった。自由貿易から保護貿易へ、最適地生産から地産地消へ。これまで自由貿易を前提に生産・開発・販売戦略を構築してきた日系メーカーは大きな戦略変更の必要性に迫られている。米中分断が日系メーカーにもたらすリスクを先読み・深読みしました。

中国か、米国か
板挟みのトヨタの立ち位置

米中
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 トヨタ自動車が、フルスロットルで反転攻勢を仕掛けている。狙うのは、世界最大の中国市場だ。

 トヨタは2021年に中国での生産能力を170万台へ引き上げる計画だ。あるサプライヤーによれば、「20年代の早期に200万台へ、グループ内でコミットされているわけではないが300万台という構想まである」と打ち明ける。

 そして、業界では、トヨタの次の幹部人事にも注目が集まっている。「来年1月付の役員人事で中国を強化する布陣を組むのでは」(トヨタ関係者)とみられているからだ。ある中国駐在員によれば、「これまでトヨタは、ホンダや日産自動車に比べて、中国人材にエース級を投入してこなかった」。トヨタ社内を鼓舞するためにも、反転攻勢の体制固めへ動くことは十分に考えられる。