アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)は毎年、グーグルから渋々おカネを受け取っているのかもしれない。しかし、それにはもっともな理由がある。グーグルの親会社アルファベットが昨年9月1日から今年9月30日までの1年間には約118億ドル(約1兆3300億円)に上った。この期間はちょうどアップルの2018年会計年度に重なる。同社のサービス部門の18年度通期売上高は372億ドルと前年同期比24%増加。同社はその最大の成長源に不特定の収入源から得たライセンス料を挙げた。グーグルはアップルにライセンス料を支払い、ウェブブラウザー「サファリ」の初期設定時の検索エンジンに設定してもらっているが、両社とも長きにわたりこの取り決めの詳細を明かさずにいる。アナリストの試算によると、最も控えめに見積もって年間40億ドル程度だ。ゴールドマン・サックスのロッド・ホール氏は、実際の数字は90億ドル近いとみている。
アップルとグーグル、愛憎半ばの複雑な関係
クックCEOがビジネスモデルを批判する一方で、そのライセンス料が成長源に
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