本番に強い人と弱い人の差とはすなわち、ここ一番での極度の緊張に耐え、平常心を保てるかどうかの差だ。その差は、なぜ生まれるのか。果たしてプレッシャーを克服する方法はあるのか。日本の「特殊部隊」生みの親として陸上自衛官時代に極限の緊張状況を体験した武道家の荒谷卓氏が、新著『自分を強くする動じない力』の中から、「動じない強い自分」のつくり方を伝授する。
「本番に強い人」と
「本番に弱い人」の違い
よく「本番に強い」「本番に弱い」という言い方をしますが、いったいどこに違いがあるのでしょうか。
「本番に強い」人は、たとえ緊張することがあっても、本人が意識するしないにかかわらず、適切に対処しています。だから、いつも通り、あるいはそれに近い動じない状態でいられます。
ときには、緊張によってそれまで使っていない潜在能力が引き出されたかのように、すごい力を発揮することさえあります。
いわゆる「火事場の馬鹿力」です。