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格差や貧困問題の是正が放置されているうちに、「アンダークラス」が900万人を突破、日本は「階級社会」への道を突き進んでいる。中でも「中間階級」が崩壊、新たな貧困層が生まれてきた。それは、どん底一歩手前の「マイルド貧困」とも呼べる新たな階級だ。そこでDOL特集「『マイルド貧困』の絶望」第14回は、キャリアウーマンから風俗嬢へと転落し、マイルド貧困に陥った女性の軌跡を追った。(ライター 根本直樹)

夫の急死、義母の介護で
人生が一変

 ふんわりとした栗色のパーマヘアに上品な顔立ち。一見セレブな奥様風だが、彼女の職業は「デリヘル嬢」。なかなかの売れっ子だ。

 櫻子(仮名・47歳)は現在、埼玉県のベッドタウンにある築二十数年の一軒家に義母(79歳)と2人で暮らしている。今から5年前に飲食店を経営していた夫が心筋梗塞で急死すると、彼女の人生は一変した。

 それまでは、宝飾品販売会社の営業課長というキャリアウーマンだったのだが、今度は同居の義母が認知症になってしまったのだ。カルピスサワーを飲みながら、ほろ酔い気分の櫻子は饒舌に語り始めた。