料金値上げの理由は
コンテンツ充実と技術改良

 それからもう一つの例をあげると、「キーアート」と言われるタイトルジャケットのデザインパターンも何枚も作っています。視聴パターンによってどのようなデザインを見せると、視聴者の目にとまるか、クリックして視聴するか、という試行錯誤をしています。その人にとって何が一番良いかということを、機械が自動的に判別しています。

 さらに最近、アンドロイド端末だけなのですが、はじめたものとしては、スマートダウンロードという機能で、例えば連続ドラマを見ていて、通勤中に2話見たとします。それで自宅に戻って再びWi-Fi環境になったら、その2話が自動的に削除されて新しい2話が自動的にダウンロードされるという仕組みです。これは他社にはないサービスです。

 こうした細かいサービスの改善、ユーザーエクスペリエンス(UX)の改良を常に続けています。

――8月に料金値上げをしました。最大で350円の値上げとなり、顧客離れにつながる可能性もありました。

 料金については日本だけではなくて世界中で常にやっています。今回の値上げは2つ理由がありまして、一つはコンテンツの充実をさせる上で費用がかかるということ。オリジナル作品の充実のためにも投資が必要でした。もう一つはサービスの改良のためです。

 先ほど言い忘れましたが、私たちは通信環境があまり良くない場所でも、高画質の視聴ができるように伝送技術の改良を常に続けています。例えば、245~250kbpsでも、ストレスなく高画質の視聴ができる技術を作っています。こういう投資も必要で、料金の値上げをしました。

 値上げの結果は本当にびっくりしたのですが、会員数には全く影響が出ませんでした。SNSでもどういう反応が出るか、かなり気にして見ていましが、値上げされてもコンテンツがこれだけ充実しているならいいとか、そういう反応もあったくらいでした。これまでコンテンツやUXの改良を続けて、満足度を高めていくことがやはり重要なんだということを感じました。