世界中でネット配信サービスがしのぎを削る戦国時代になっている。業界の勢力図としては、日本に進出してくるグローバル企業勢に対して、日本企業勢が奮闘しているという構図だが、さらに細分化して見ると、各社には放送番組の傾向や、経営戦略の違いもある。各サービスを比較しながら、業界の勢力図の未来を占ってみた。(清談社 沼澤典史)

どのサービスを選ぶべき?
群雄割拠のネット配信サービス

動画のネット配信サービス、会社ごとの強みを分析しました。AmazonとNetflixが資金力とブランド力で2大巨頭と言えますが、dtvやHulu、U-NEXTといった日本勢は作品数の多さがウリです(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 インターネット回線などを活用した、動画コンテンツを定額制で利用できる「ネット配信サービス」市場は拡大し続けている。

 ICT総研の調べによれば、2017年末にはネット配信サービスの日本国内利用者は1440万人を突破し、2020年には2010万人を超えるという(1本あたり数百円程度で視聴できるペイパービュー方式も含める)。

 現在の主なネット配信サービスは、世界的に会員を拡大するNetflixとアマゾンが2大巨頭として君臨し、日本企業のdtv、Hulu、U-NEXTなどが後を追う構図になっている。

 人気の理由は、そのコスパの良さ。スマホが1台あれば、好きな場所、時間に映画やドラマ、スポーツ、バラエティーなどを視聴することができ、ほとんどのサービスが1000円以下の月額制となっている。

 もっとも、初心者にはそれぞれの違いはなかなかピンとこないかもしれない。どのサービスを選べばいいのか悩んでいる人のために、代表的なネット配信サービスの特色を比較してみた。