米ニューヨークの連邦地裁は12日、トランプ大統領の顧問弁護士だったマイケル・コーエン被告(52)に禁錮3年の判決を言い渡した。トランプ政権下の司法省が現職大統領を連邦犯罪と関連づけるようになった法廷闘争が終結した。コーエン被告は脱税や偽証など9つの罪状を認めていた。2016年の大統領選期間中、トランプ氏と性的関係があったと主張する女性2人への口止め料に絡む2件の選挙資金規制法違反も認めていた。かつては大統領の身代わりになると公言していたコーエン被告だが、その後は大統領を法的・政治的危機にさらすような情報を検察側に提供するなど、元雇用主のトランプ氏を一直線に狙い定めるようになった。マンハッタンの連邦検察当局は先週、判決前の提出資料で「個人1」、つまりトランプ氏が2件の違法な支払いに関してコーエン氏と調整し、指示を出したと指摘した。この裁判文書を踏まえると、当局はコーエン被告の供述を裏づける証拠を握っているようだ。コーエン被告は8月に公開法廷で、トランプ氏の指示により、大統領選を有利にする目的で選挙資金規制法に違反したと証言していた。