ドナルド・トランプ米大統領の就任式で集まった過去最高額となる1億0700万ドル(約121億円)の寄付金に関し、その一部を運営委員会が不正に利用していた可能性についてマンハッタン地区連邦検事局が捜査を進めている。事情に詳しい関係者らが明らかにした。この捜査は初期段階で、トランプ政権へのアクセスや政策上の優遇措置、また政権人事に影響力を持つことと引き換えに、多額の寄付が支払われた可能性も調べているという。政治的便宜と引き換えに金銭を支払うこと、また非営利団体として登録されていた同運営委員会から資金を迂回(うかい)させることなどは、連邦法に違反する可能性がある。今回の件は、トランプ氏の顧問弁護士だったマイケル・コーエン氏の捜査で押収した資料などに基づいたものだと、事情に詳しい関係者らは話している。