英国の金融市場は世界から見捨てられた存在となり、多くの人々にとって手を出してはならない場所となっている。同国の政治が大混乱に陥っているからだ。こうした状況は、政治家らが互いにののしり合う中で相場の乱高下に耐え得る人々にとっては、投資のチャンスを生み出すだろう。投資家らは、いつも通りの二つの問いに直面する。それは、悪い事態は起きるのかという問いと、市場はその可能性をどの程度織り込んでいるのかという問いだ。二つとも、答えを出すのが難しい問いだ。しかし、悪い状況つまり移行期間がなく、「ハード」な英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)は、多くの投資家を全面的に撤退させるような極めて悪い事態だ。英国については、政治的な不確実性と変動の大きさを背景に投資不適格との警告が多く出されている。