無人スーパー時代がついに到来
「残された3つの課題」とは
日本でもいよいよ本格的な無人スーパーが開店したようです。12月13日、株式会社トライアルカンパニーが「トライアル Quick 大野城店」を福岡・大野城市に開店。この店は24時間営業なのですが、夜間の午後10時~午前5時の間は売り場に店員を置かずに営業する、日本初の本格的な無人スーパーになるようです。
今年1月に米国でAmazon GO(アマゾンゴー)がAI(人工知能)を活用した本格的な無人スーパーを開店しましたが、世界中の小売店がこうした方式の店舗の実現に期待を寄せています。
日本でも大手小売店各社でこの無人スーパーに向けた検討が進んでいますが、その中でトライアルが今回、いち早く店舗の開業に漕ぎ着けたのです。
報道によれば、商品には全てICタグがつけられていて、店内に200もの防犯カメラが設置されていることから、無人でも正確に商品の販売が完了するということです。そして夜間を無人営業にすることで、店舗運営のコストを4割削減できると期待されているようです。
実は私にとっても、無人スーパーは力を入れて取材を続けてきたテーマなのですが、これから実験が進むにつれて、無人スーパーからは「さらに3つのものがなくなっていく」ことが期待されます。それを簡単に解説したいと思います。
まず第一に、これから発展していく完成形の無人スーパーでは、レジがなくなります。前提を確認していくと、今回開店した「トライアル Quick 大野城店」では、顧客は無人スーパーで買い物をした上で、最後はセルフレジで商品を購入する形態を取っています。
レジがあることで「購入をきちんとしたのだ」という安心感を顧客が持つのはわかりますが、実は無人スーパーのテクノロジーが目指すところは、レジというお店にとっても顧客にとっても一番時間とコストがかかる支払いのプロセスを、省くところにあります。