◇給料の価値は自分で決めろ

 あなたはいくら給料が欲しいだろうか。この質問に答えられないならば、ブランド人にはなれない。年収300万円でいいのか、それとも5000万円稼ぎたいのか。自分の価値をはっきり数字で表そう。

 著者は面接をするとき、「あなたはいくら給料がほしいのか」そして「あなたはなぜその金額に値するのか」と尋ねることがある。正解はない。「母親には苦労をかけた分、たまにはうまいものを食わせてやりたい。だから月給30万~40万円は欲しい」でもいいし、「今は自分の能力や人脈を増やしたいから、無給でいい。その代わり大きなプロジェクトに関わらせてほしい」でもいい。「趣味のサーフィンを第一優先にしたいので、波の調子がいいときはいつでも休みたい。手取りは15万円程度でいい」という生き方もありだろう。「自分の値段」を言語化したうえで、それに見合った労働力を提供し、適正な給料をもらうことが重要だ。

 カネの話にこだわらない人は、自分という商品を売ることを放棄している。「自分の売り値」は自分で決めろ。

◇とにかく量をこなせ

 ブランド人になりたいなら、まずひたすら量をこなすことだ。仕事の質を高めるためには、その前に圧倒的な量をやりきる時間が必要である。

 世界で最も有名なバンド、ビートルズにも下積み時代があった。メジャーデビューする前、イギリスからドイツに巡業に行き、ライブハウスで毎晩8時間、ときには12時間に及ぶステージを2年ほど続けていたという。このときの下積みがビートルズの土台をつくっている。

 著者も下積みを経験している。新卒で入社したNTTデータでは、メディア企画営業という部署で大量の仕事をこなした。日中はパートナーとの打ち合わせに走り回り、帰社後会議に出て、夜になってやっとデスクワークに取りかかれるという毎日だった。馬車馬のように働き、会社のソファで寝ることも珍しくなかったという。2年で退社したが、この経験はビジネスパーソンとして貴重な時間だったと振り返っている。

 下積み期間は労働ではなく学習のための時間である。地道に着実に基礎を積み上げれば、次のフェイズが見えてくる。ブランド人としての基礎体力をつくるため、とにかく量をこなせ。