パソナグループ代表 南部靖之(撮影/加藤昌人) |
「迷ったらやる」が私のポリシーです。思っただけでは意味がない、必ず行動する。これは私が敬愛する吉田松陰の「知行合一(ちこうごういつ)」という考えからきています。
「知行合一」とは、陽明学の命題の一つで、松陰が松下村塾の掛け軸に掲げた言葉です。「知識をつけることは行動することの始まりであり、行動することはつけた知識を完成させることである。
行なわなければ知っているとはいえない。知っていても行なわないのはまだ知らないのと同じである。知って、行なってこそ、本当の知恵、真知である」。
この言葉は起業のきっかけにもなりました。学生時代、小学生の塾講師をしていて、母親たちの話から、家庭の主婦の再就職を応援したいという思いが生まれ、人材派遣会社を設立しました。
その後も、阪神淡路大震災時には故郷の惨事に居ても立ってもいられず現地へ行き、働く場所を創出する復興プロジェクトに携わりました。最近では就農支援のため各地に赴いています。
歴史は好きでさまざまな人の本を読みますが、功績よりもその人物の考え方や言葉に注目します。そして気に入った考えや言葉は常に取り入れています。また、ゆかりの地も訪ねるようにしています。