2018年の広範な相場急落の陰には新たな現実がある。取引全体の85%が、機械やコンピューターモデルもしくは定型的なパッシブ投資にコントロールされているということだ。それらは驚くべき速さで同じ方向に進む「群れ」を生みだしている。以前にはなかった現象だ。長期にわたる強気相場で成長してきた「群れ」はこれまで、長期の深刻な低迷には遭遇してこなかった。当稿執筆時点でS&P500種株価指数は9月下旬のピーク以来19.8%下落。下落しているのは株だけではない。10月には1バレル=75ドルを超えていた原油は、24日までに43ドルを割り込んだ。相場急落は市場の敏感さを示す症状だ。テクノロジー大手の将来に関する楽観が第1~3四半期に相場を押し上げたように、第4四半期には風向きの変化が相場を低迷に追いやった。