ドナルド・トランプ米大統領の独特の政権運営は、奇妙な期間に入った。言うなれば、トランピアン(トランプ氏の熱烈な支持者)にとってのトワイライトゾーンだ。ミット・ロムニー氏の日和見主義的で、侮蔑的なワシントン・ポスト紙への寄稿は、一つ正しい認識を示した。それは、トランプ大統領周辺のおかしなムードは、12月に起きたことが大きくかかわっているということだ。2018年クリスマスシーズンの米国政治は、映画「素晴らしき哉、人生」でジミー・スチュアートが悪夢のような出来事に翻弄されたのと同じような状況に感じられた。ただ、映画のようなハッピーエンドとはならなかった。1週間の間に起きたのは次のようなことだった。連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを実施し、株式相場が急落、トランプ大統領がシリアからの米軍撤退を発表し、ジム・マティス国防長官が辞意を表明し、大統領がマティス氏に1月1日までに退任するよう通告、一部政府機関が閉鎖された。そして新年は、ホワイトハウスでのトランプ氏と民主党の新たなフレネミー(訳注:友達=フレンドと敵=エネミーを合わせた造語)との会合で幕を開けた。
【オピニオン】トランプ氏の任期後半、視界は不良
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