水がふんだんにあっても、家庭へ運ぶインフラにはカネが掛かる。全国各地の水道事業、水道料金はどうなっているのか。今後どうなるのか。『週刊ダイヤモンド』1月19日号の第1特集「経済記者がガチで教える 家計リストラの新常識」では、その実態をランキングで示した。ここではその中から、水道料金が高い自治体のランキングをお送りする。

全国で7倍超の料金差がある

 地方の多くの自治体は、人口減少のあおりを食って水道料金で稼げない。給水費用を料金収入でどれくらい賄えているかを表す「料金回収率」で見ると、100%を超えられず、赤字に陥っている。

 自治体そのものも人口減などで財政難になっていれば、料金収入で賄えなかった分を補填するカネを回し切れなくなる。水道事業で稼げず、自治体に補助金を出す余裕がなければ、水道事業の採算を表す「経常収支比率」は悪化していく。

 収支が悪ければ、老朽管更新や耐震化対応に投資するカネを捻出できず、事業経営とともに施設や水道管などのハードも崩壊の危機に陥る。それをしのぐには料金に手を付けるしかない。

 水道料金で見ると、全国で7倍超の料金差がある。

 高料金ランキングの上位に入る江差町(北海道)、夕張市(同)、深浦町(青森県)、羅臼町(北海道)、由仁町(同)は料金回収率が100%を割り、料金収入で給水に掛かる費用が賄えていない。財政力指数を見ると、市町村の財政力が弱くて繰入金を充て続ける体力も厳しい。水道料金を高くせざるを得ない。

 1位の寄居町(埼玉県)は、ランキング対象の20mm口径は業務用の大口利用者が中心で、家庭用は13mm口径(1カ月20立方メートル2935円)の利用が大半となっている。

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 ちなみに水道料金が1000円を切る低料金ランキング1位の赤穂市(兵庫県)は経常収支比率、料金回収率共に100%を超え、他の市町村と比べて経営状態は良好。ただ、経営収支比率も料金回収率も前年度比では減少。人口減などで料金収入の減少が予想され、老朽化した施設や管も多い。1位であっても将来の値上げと無縁ではない。

※値上げ率や料金回収率の全国ランキングは、『週刊ダイヤモンド』1月19日号の第1特集「経済記者がガチで教える 家計リストラの新常識」に掲載