戦略兵器削減の主軸となる条約の順守を目指す米国に対し、ロシアが批判を強めている。ロシアは米議会に異例の文書を送り、米政府が条約に違反していると非難している。  争点となっているのは、核弾頭を搭載可能な長距離ミサイルの数を制限するため、新戦略兵器削減条約(新START)の下で米国が設定した手順だ。新STARTは2011年以来、米ロの軍拡競争を抑制してきたが、条約延長の可否を判断する時期が近づいている。  米ロの専門家はここ数年、問題の手順を巡り非公開の討論を続けてきた。