「買ってもいい」新築マンションが激減している深刻な事情
新築マンションの売れ行きが急速に悪化する一方、中古マンションは堅調に販売戸数を増やし、成約戸数はすでに新築を逆転している。なぜ、このような現象が起きているのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新築マンションが売れなくなり
中古が成約戸数を逆転した理由

 新築マンションの売れ行きは急速に悪化している。その中で、中古マンションは堅調に販売戸数を増やし、成約戸数はすでに新築を逆転している。日本では購入者の新築ニーズが強かったが、そんな時代は今は昔になりつつある。その要因を明らかにした上で、自宅の購入を検討している人が注意すべきポイントをまとめておこう。

 新築価格は首都圏平均で6000万円ほどに高騰している。このため、売れ行きを示す初月契約率は好調の目安である70%を半年以上割り込み続け、11月には53.9%まで落ち込み、売れ行き不振が深刻化している。

 これに比べて、中古マンションの成約戸数は増加を続けていて、2017年時点で3万7329戸になっており、すでに新築の3万5898戸を逆転している状況にある。中古は成約報告が100%行われているわけではないので、実際にはもっと差がついていると想定される。

 また、今後の新築供給も縮小しそうだ。供給の先行数値である着工は、2018年当初から前年同月比でマイナスに転じている。これは売れ行きが悪いからこそ起こる現象である。なぜなら、着工したらすぐさま販売を始めるのが一般的で、売れているなら着工を増やすはずだからだ。ゆえに、現在の着工動向が売れ行きを端的に表していると思ってもらってもいい。いずれにしても、表向きの数字以上に実態が悪い可能性が高い。

 新築が売れなくなった理由はいくつかある。1つは価格の問題で、現在の新築価格では高くて買えないので、予算を合わせるために中古に流れているのが実態だ。しかし、筆者が一番深刻な理由に挙げるのは、立地のいい物件が少なくなったことだ。筆者が「これはいい」と思う新築物件は、2018年は18棟しかなかった。