新築マンション売れ行き悪化、値引き交渉できる物件の見極め方新築分譲マンションの売れ行きが、目に見えて悪化している。マンションを探している人は、値引き交渉をどのように行なうべきか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新築マンションの売れ行き悪化
数字で見る想像以上の不調ぶり

 先日、ある方が「相談」と称してメモを持ってきた。そのメモには、新築マンションの値引き額の提示があった。5000万円台の新築マンションが1000万円以上値引かれていた。新築マンションは今年の4月以降、売れ行きが悪くなってきたが、ここまでとは思っていなかった。

 新築分譲マンションの売れ行きの目安は、販売開始の月の契約率で70%と言われる。現在の販売方法は、買いそうな顧客がいる場合に期分けして売り出す戸数を調整している。つまり、すでに見込み客がいるから売り出すのだ。だから、契約率は70%から大きく乖離したことがない。売れそうなら供給戸数を増やし、売れなさそうなら減らすからだ。とはいえ、すでに4月から6ヵ月連続で好調の目安の70%を割り込んでいる。つまり、売れ行き不調が当事者の予想以上になっているということだ。

 この契約率以上に、端的に売れ行きを表す指標がある。それは販売総額の変化である。前述の契約率は、多く売り出せば下がる傾向にある。それよりも、販売戸数と価格のかけ算を調べた方がわかりやすい。市況が悪ければ、どちらかを減らすからだ。

 この市場での販売総額を前年同期で比較すると、2017年度が前年比109%だったのに対して、2018年4-6月は93%、同年7-9月は82%に落ち込んできている。急速に売れ行きが悪くなっている証である。

 不動産価格は高水準維持を3年も続けている。リーマンショック前の不動産証券化の勃興期と比較すると、以下のグラフのようになり、前回になぞらえると、そろそろ下がってもおかしくない時期をとっくに過ぎている。


出典:日本銀行の短観より 拡大画像表示