住宅の消費税は
「物件価格×消費税率」ではない!

「増税前にマイホーム購入を!」そのセールストーク、信じていい?
Photo:PIXTA

 今年10月に予定されている消費税率アップに向けて、住宅販売事業者の「増税前に購入を」といったセールス攻勢が強まっている。この数ヵ月、私のもとへマイホーム購入の相談に訪れる人は一様に「8%のうちに買うのがおトクと、早めの契約を迫られている」と言う。

 どのモデルルームに行っても住宅販売事業者から「増税前がおトク」と言われると、買い手としては「確かに高額な買い物だから消費税アップの影響は大きいな。物件価格4000万円の2%は80万円か。8%のうちが買い時か」と思ってしまうようだ。

 本当に「増税前がおトク」なのだろうか。多くの人は先の例のように「消費税は物件価格全体にかかる」と考えているのだが、それは間違い。

 消費税は「土地は非課税で、建物だけに課税」が正解。新築マンションを例に2%アップの影響を具体的に見てみよう。

 新築マンション価格(税抜き)4000万円のうち、建物価格を仮に6割とすると課税対象は2400万円。土地部分の価格には消費税がかからない。

 その他、引っ越し代や家具購入費、諸経費等で100万円かかるとすると、トータル2500万円の消費税額は、現行の8%なら200万円、10%になると250万円で、その差は50万円。この50万円が増税による負担増の金額だ。

 50万円は、決して少なくない金額ではあるが、消費税引き上げ後の住宅ローン減税拡充など、政府の対策で吸収できるくらいの額といえる。