『週刊ダイヤモンド』2月2日号の第1特集は「トヨタ・パナ・ソニーも参戦 サブスク革命」です。いま世界中で「サブスクリプション」なるビジネスモデルが大流行しています。外食産業も例外ではなく、高級フレンチが食べ放題になるなど、ひそかなブームとなっています。しかし、定額制=サブスクという安直な取り組みが多いのも事実。そうした中、データ活用でサブスクを成功させている企業がありました。そのビジネスモデルに迫ります。(本記事は特集からの抜粋です)
東京・西新宿。表に看板もないある雑居ビルの2階の扉を開けると、外の静けさとは打って変わって大勢の客の熱気があふれ、おいしそうな肉の匂いが漂ってきた――。
サブスクリプションが熱いのは、何もメディアやアパレルの世界だけではない。ラーメンにコーヒー、果ては高級フレンチまで、実はいま飲食店のサブスクがブームだ。
中でも、早くからこのサブスクに注目し人気を博している店がある。favyが運営する完全会員制の肉料理レストラン「29ON(ニクオン)」だ。
年額1万4000円を支払って通常会員になれば、一般の飲食店では1万円はするという豪華コースを毎回5000円の“お値打ち価格”で食べられる。いわば、サブスク料金と割安コース料金の「ハイブリッド型サブスク」だ。