純粋な親切心から伝えたはずなのに敵意を持った言葉として捉えられた、きちんと説明したはずなのに「え!そこですか?」というところにこだわられた…など、まともな会話が通じない「困った人」があなたの職場にもいませんか。そんな「困った人」への対処法を解説します。(ストレス・マネジメント研究者 舟木彩乃)
「なんかおかしい…」という人たち
私はこれまで8000人以上の方にカウンセリングをしてきたのですが、最近、関わってしまうと“厄介な人”や“困った人”についての相談が増えてきたように感じます。
それは具体的には次のような人たちです。皆さんの周りにいませんか?
・過剰に自己アピールする、自慢話が多い
・異様に他人をこき下ろす
・純粋な親切心から伝えた言葉が敵意をもった言葉と受け取られた
・きちんと説明したはずなのに、“え、そこですか?”というところにこだわる
実際のカウンセリングのケースをいくつかご紹介したいと思います。
◎ケース1:持田さん(仮名):50代女性で専業主婦
持田さんは、とても控えめな印象を与える方です。もともと大手企業で一般事務職に就いていましたが結婚を機に退職、ブランクは20年以上ありますが、また仕事をしたいと思っています。
「仕事に復帰したい」と思うようになったのは、友人からある会合の司会をお願いされて引き受けたところ、自分の存在価値が実感できたことがきっかけだそうです。
しかし、持田さんが仕事を再開することについて夫が賛成してくれない、というのが相談内容でした。