職場の慣習、規則、社内の制度などがおかしいと思うと黙っていられない人、チームでやった業績も自分1人でやったかのようにアピールする人…など。皆さんの職場で「ややこしい人」に悩まされていませんか?心理学博士・榎本博明氏の著書『ビジネス心理学100本ノック』からそうした人たちの心理をどのように分析し、どう対処していけばいいかを明かします。
職場ではたいした生産性をあげているとも思えないのに、社内の慣習、規則、制度などでおかしいと思ったことがあったら黙っていられないとか、チームで達成した業績も自分1人でやったかのようにアピールする、といったように「ややこしい人」がいます。そこで今回はそうした人たちにスポットを当て、なぜそのような行動や言動をすることに至ったのか、その経緯について具体例を交えながら、彼らとの「距離の置き方」について考えてみましょう。
【ケース1】
いい雰囲気で進んでいた会議を
一瞬でブチ壊してしまう人
10時に始まる営業会議でのこと。開始時刻になってもメンバー2、3人が揃わなかったため、5分遅れで開始することになりました。
この会議では、今月の残り営業日5日間の売り上げ対策がテーマ。アイデアを出し合っていくうちに、方向性や課題が明確になり、メンバーの気持ちも高まりつつあったのです。
会議が終わりかけた頃、進行役がこう問いかけました。
「皆さん、他に何かありますか?」
ここで、若手社員の1人が手を挙げ、意見を述べます。