●障害によって日常生活や仕事で困っていることを具体的に伝える

 がんで障害年金を請求する際の診断書には、日常生活や仕事をしているときの状態を記載する「(12)一般状態区分表」「(15)その他の障害」「(16)現症時の日常生活活動能力及び労働能力」という欄があり、この3つが障害認定を受ける際に非常に重要な項目になっている。

 この他、検査成績や臨床所見を記載する「(13)血液・造血器」「(14)免疫機能障害」といった項目もあるが、検査成績は客観的データを記入すればいいし、臨床所見は医師だからこそ判断できるものだ。

 しかし、上記(12)、(15)、(16)の項目は、障害によって日常生活に出ている支障、仕事上の制限などを記載してもらわなければならず、患者と一緒に暮らしていない医師には分からない。

 そのため、この3項目を医師に正しく評価してもらうためには、患者自らが材料を提示する必要が出てくる。この時に活用したいのが、(V)の「病歴・就労状況等申立書」だ。

 病歴・就労状況等申立書は、障害年金の請求に必要な書類のひとつで、これまでの病歴と、それに伴う身体状態や仕事の状況について、患者が自己申告するものだ。

 病気やケガの種類、初診日、受診内容、治療経過などを記載する欄のほかに、日常生活の状況、仕事の状況を書く欄があり、「その障害によって、日常生活にどのような支障が出ているのか」「以前と比べて、どのくらい仕事に制限がかかっているか」などを具体的に記入して提出する。

 たとえば、「抗がん剤の副作用で吐き気が強く、一日中、起き上がれない」「抗がん剤の副作用で倦怠感が強く、仕事が続けられなくなり退職した」など、できるだけ具体的に記載することが求められる。

 これを医師に読んでもらえれば、患者の状況が分かって、診断書の(12)、(15)、(16)の欄も書きやすくなるので、事前に病歴・就労状況等申立書を作成し、医師との面談のときにコピーを渡して、判断材料にしてもらうのもひとつの手段だ。