ロシア最大の金鉱山会社ポリウスによると、シベリア南東部スホイ・ログの一画に巨大な金鉱床が眠っている。この金を採掘すれば、ロシア銀行(中央銀行)が通貨を防衛する上で、西側諸国の制裁による影響をほぼ全く受けずに済む強力な安全網が構築されることになる。2008年のスコーピング調査に加え、ポリウスがオーストラリアのAMCコンサルタンツに委託して昨年実施した調査によると、スホイ・ログの金埋蔵量は6300万オンスに上る。外部の専門アナリストはこれを確認していないが、関係者の多くはスホイ・ログが世界有数の金鉱床だとみている。「これは単なる始まりかもしれない」。ポリウスの地質学者、スベトラナ・デイズ氏はこう語る。「金鉱はスホイ・ログが保有しているライセンスの範囲をはるかに超える可能性がある」という。ポリウスは、スホイ・ログの金鉱は確認されているロシア全体の金埋蔵量の約4分の1に相当するとみている。