ネット炎上の様子のイラストIllustration by Yukio Asaka

『週刊ダイヤモンド』2月16日号の第1特集は「あなたの周りのモンスター クレーマー撃退法」です。モンスタークレーマーは人手不足に悩む企業にとって、生産性を低下させる元凶になっています。いま、企業が最も恐れているのはSNSによる炎上です。ささいなことでも対応を誤るとあっという間にネガティブな情報が拡散され、業績不振や株価の急落などにつながります。SNSに対して、企業はどんな対処をすればいいのでしょうか。(本記事は特集からの抜粋です)

「ペヤングからゴキブリ出てきた」――。麺の内部にゴキブリのような虫が入ったペヤングのソース焼きそばの衝撃的な写真がツイッターに投稿されたのは、2014年12月のことだった。

 製造販売元のまるか食品は直ちに商品を回収し、投稿者に画像の削除を依頼した。そのやりとりがさらにツイッターに投稿されたため、今度は「隠蔽だ」と批判を浴びることになった。結局まるか食品は、約半年間の製造販売の停止を余儀なくされた。

 次頁にまとめたように、企業のネット炎上の事例は枚挙にいとまがない。しかしもはや、炎上を恐れてネットでの消費者とのコミュニケーションに背を向けて企業が生き残れる時代ではない。「きちんと準備をし、対応を間違えなければ炎上は鎮火できる」とクライアント企業800社のネットの投稿監視・対応のコンサルティングなどを行うイー・ガーディアンの池田威一郎氏は言う。企業は何を準備し、どう対応すればいいのだろうか。