はごろもフーズのシーチキンにゴキブリ混入が発覚した。2014年12月、ペヤングの焼きそばにゴキブリ混入が発覚し、半年の長きに渡って販売中止となった事件は記憶に新しいが、両ケースとも、不祥事そのものに加えて、お粗末な広報対応がネット上の「炎上」に油を注いだ。
「公表しない」と言い切ったために
ネット上では大炎上に発展した
ペヤングを苦しめたあの「黒い悪魔」が、今度はシーチキンに「大炎上」をもたらした。
10月27日、「シーチキンLフレーク」に1.5センチほどのゴキブリの死骸が混入していることが発覚した。
メディアの取材に対して、製造元のはごろもフーズが「同様の申し出がなく他の商品への混入はない」と公表や自主回収などの対応をとらないと回答したことに、ネットのみなさんの怒りが爆発してしまったのだ。
「不誠実すぎる」
「初動対応を完全にミスったな」
このような批判の嵐をうけ、同社は慌てて、ホームページ上に「お詫び」を掲載。混入の事実を公表したものの、鎮火するどころか、「言い方が気に食わない」「上から目線だ」とさらに炎上。翌日には、当該製品の協力企業名まで明記して、製造休止を宣言する「お詫び②」を掲載する事態に追い込まれる。当然、株価も下落。28日までに苦情や問い合わせは約900件にも上ったという。
さらに、11月1日には新たな「燃料」が投下される。なんと2014年に、同じ「シーチキンLフレーク」に7~8ミリのハエが混入したことがあったという「前科」が発覚したのだ。
製造元は今回と同じ工場ということで、「ハエとかゴキブリとかどうなってんだ!」と批判がさらにエスカレートした。
しかしまたもや、事態をさらに悪化させたのは、ハエの件で取材申し込みをしたメディアに対して、広報担当者が放った言葉だった。
「回答を控える」
いろいろ事情があったのかもしれないが、リスク下での「ノーコメント」は広報コミュニケーション的には「失言」とされる。ネットでも、「隠蔽企業」「もう買わない」などこれまで以上に厳しいバッシングが起きている。ちなみに、11月2日現在、はごろもフーズのホームページには、まだハエについての声明はない。
そんな現在進行形で「業火」に包まれているはごろもフーズだが、じゃあいったいどのような「初動対応」をすればよかったのだろうか。