第2次世界大戦中、日本本土の工場などで働かされた韓国人の元徴用工が新日鉄住金に損害賠償を求めた訴訟で、韓国大法院(最高裁)は昨年10月30日、1人あたり1億ウォン(約1千万円)の賠償を命じる判決を言い渡した。日本政府は、元徴用工の賠償問題は「1965年の日韓請求権協定で解決済み」という立場で、強く反発した。韓国最高裁は11月29日には三菱重工業にも賠償を命じ、日韓の政府間で摩擦が起きている。毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された記事を紹介する。
* * *
裁判で争点になったのは、日韓が国交を正常化する前提として結んだ日韓請求権協定によって、元徴用工たちが日本企業に損害賠償を求める権利が消滅したかどうかだった。