三菱重工業
1873(明治6)年3月、「三川商会」を「三菱商会」と改めた。「三菱」は、岩崎家の家紋の三階菱と土佐藩主の山内家の家紋の三つ柏を組み合わせて考案されたといわれるマークの呼称であって、その原型となる三角菱は「九十九商会」時代から保有船の船旗に用いられていたが、「三菱」を商号にも織り込んだことにより、名実共に岩崎弥太郎の事業であることを鮮明にした。この直後、彌太郎が米国留学中の弟、弥之助に宛てた手紙には、ライバル会社との激烈な競争の状況を記し、「過日、九十九の名号を廃し、三ツ川と致候へ共、是は我好まず、この度三菱商会と相改め候。三菱は三菱(三菱のマーク)なり」と結んでいる。このわずかな文章の行間にも彌太郎の事業取組みへの明確な意志と新たな決意をうかがい知ることができる。新社名のなかの「重工業」は「HeavyIndustries」の直訳で、小彌太社長の発案によるものであった。
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三菱重工の好調は“実力”か?・トライアルHDの西友買収は“諸刃の剣”・プルデンシャルがひた隠す「投資トラブル」全6件の全容判明
ダイヤモンド編集部
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#2
三菱重工がフォークリフト子会社を売却、専業メーカーに勝てない「量産品ビジネス」が次なる構造改革のターゲットに
ダイヤモンド編集部,井口慎太郎
三菱重工業はフォークリフトの製造、販売を担う子会社、三菱ロジスネクストを日本産業パートナーズ(JIP)に売却する。幅広い事業を総花的に育てる路線から脱却する方向性が鮮明になっている。本稿では、売却の舞台裏を読み解き、三菱重工の構造改革の実態を明らかにする。

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三菱重工の好調は“実力”か?歴代幹部の証言で迫る「時価総額9倍」の真因…独シーメンス、米GEと明暗を分けた理由とは
ダイヤモンド編集部,井口慎太郎
三菱重工業の躍進が著しい。時価総額は3年半で9倍になった。脱炭素の潮流と新型コロナウイルス感染拡大によって、中枢事業の火力発電機器と航空機部品が大打撃を受けた数年前からは見違えた。現在の好況はバブルなのか、それとも実力で勝ち取った果実なのか。本稿では、直近3代の経営者がどんな環境で何をなしたかを分析。歴代幹部の証言から、株価上昇の真因と、三菱重工の本当の実力に迫る。

老舗商社の兼松が「ROEで伊藤忠超え」達成!非資源100%へ脱皮後の2大“稼ぎ頭”と、さらなる成長の種とは
ダイヤモンド編集部,金山隆一
創業136年を誇る老舗商社、兼松が大きな変貌を遂げている。2025年3月期に3期連続の過去最高益を達成し、株価はこの10年で4倍となった。資源権益は完全に手放して「非資源100%商社」となり、市況などの影響で業績が変動する大手商社とは異なり、ROE(株主資本利益率)はここ2年、16%超で安定。「非資源商社ナンバーワン」を掲げる伊藤忠商事のROEを上回っている。兼松の海野太郎取締役CFO(最高財務責任者)を直撃し、事業構造の転換をどう進めてきたのかを聞いた。また、さらなる成長への策についても明らかにしてもらった。

住信SBIネット銀行株で「70億円を利益確定」した個人投資家・片山晃氏が語る「中長期投資の極意」、注目業界&狙うべき銘柄の条件も《再配信》
ダイヤモンド編集部,篭島裕亮
なぜ多くの個人投資家は中長期投資で大きな利益を獲得できないのか。今回は、住信SBIネット銀行がNTTドコモにTOB(株式公開買い付け)されたことで70億円以上の利益を確定した片山晃氏に「中長期投資の極意」と「落とし穴」について聞いた。片山氏は中長期投資で大きな果実を得るには「ノイズを気にしない覚悟」と「耐える」ことが必要と指摘するが、その真意とは?中長期で有望とみているセクターや、狙うべき銘柄の条件についても具体的に明かしたロングインタビューをお届けする。

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東大からMARCHまでの「難関大の新卒者」を多く採用している企業ランキング【自動車・機械34社】2位IHI、1位は?10年での増加数と大学別内訳も完全網羅!
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三井住友信託銀行が「リテール部門を徹底冷遇」の人事制度改定・パナソニックグループ再編と「不可解人事」を分析・機械業界の年収ランキング【主要10社】
ダイヤモンド編集部
三井住友信託銀行が今年10月に導入する予定の新人事制度で、リテール部門の待遇を大幅に引き下げることがダイヤモンド編集部の取材で分かりました。金利ある世界でリテールの重要性が高まる中、なぜ同行はその潮流に逆らい、リテール部門だけを冷遇するのでしょうか。独自に入手した新人事制度資料を基に全部門の給与レンジを比較し、その狙いに迫ります。

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機械業界の年収ランキング【主要10社】初の1000万円突破はどの会社?コマツ、三菱重工業、ファナック、DMG森精機は何位?
ダイヤモンド編集部,井口慎太郎
重工、建機、ロボット、工作機械――。さまざまな製品を造る機械メーカーは海外売上比率が高い企業が多く、2024年度は円安を追い風に業績が好調だった。稼ぎはどれだけ給料として還元されているのか。本稿では、機械大手10社(ファナック、安川電機、三菱重工業、川崎重工業、IHI、住友重機械工業、コマツ、日立建機、クボタ、DMG森精機)の過去5年の年収を分析したランキングをお届けする。

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「本当の高配当」企業ランキング【機械・重工80社】独自推計した“実力値”よりも多めに出している会社は…三菱重工、ダイキン、クボタは何位?
ダイヤモンド編集部,山本 輝
投資家にとって、企業の配当額は投資判断に直結する大きな指標だ。一方で、配当額は企業の資本政策にも左右されるため、必ずしも企業の“実力”通りに配当が実施されるとは限らない。では、その実力に即した配当額とはいかほどなのか。今回、さまざまな経営指標から、独自に各社の「理論配当額」を推計。実際の配当額との差をランキングにした。本稿では、機械・重工業界80社の理論配当額との乖離額ランキングを公開する。

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大型宇宙輸送機、宇宙移民、月面開発…ガンダム世界で登場した宇宙開発技術、現実にはどうなった?【民間宇宙開発技術編】
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宇宙空間での戦艦や旅客機、ロケットの航行や月や宇宙コロニーの活用による宇宙開発など、さまざまな宇宙関連技術が登場するガンダムの世界。あくまでフィクションの世界だが、その宇宙開発技術の中には実用化に向けて近づいているものもある。

【人気特集】ソフトバンクG、KDDI、NTTデータ、野村総研、三菱重工、コマツの年収「得をした世代」は?【5世代20年間の推移を独自試算】
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人気の特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較! 主要100社の「20年間年収推移」』。団塊、バブル、就職氷河期、ゆとり――。どの世代が得をして、どの世代が割を食っているのでしょうか?この疑問に答えるために、ダイヤモンド編集部は過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算しました。半導体や自動車、電機、銀行、商社、不動産など約30業界について、世代別に各社の年収を徹底比較します。人気特集と連載を振り返る「見逃し厳禁!編集部イチ推し 人気特集」では、2本の記事を紹介します。

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成長株「大化け候補」ランキング【5年後に伸びる80銘柄】4位INTLOOP、5位Sansan、1位は?
ダイヤモンド編集部,篭島裕亮
新型コロナウイルスの感染拡大やトランプショックがあったにもかかわらず、直近5年間ではフジクラやベイカレントがテンバガー(株価10倍)を達成。では、次の5年間で株価が飛躍する企業はどこか?今回はアナリストの5期先予想から「大化け候補80銘柄」を選抜。短期の株価変動に一喜一憂せず、中長期保有で大きな利益を狙う戦略は個人投資家の特権だ。復活を目指す大型株から旬の中小型株までさまざまなタイプがそろうので、ぜひランキングをチェックしてほしい。

【重工3社対決】三菱重工・川重・IHIがそろって最高益!防衛と航空が絶好調、その先で求められる「攻めの一手」とは?
ダイヤモンド編集部,井口慎太郎
三菱重工業、川崎重工業、IHIの「重工3社」が2025年3月期、そろって最高益をたたき出した。防衛と航空の追い風に乗り切った結果だが、企業が自らつかんだ成長とはいえない。政府の防衛予算の増加や民間航空需要の回復といった外部要因が大きいのだ。3社とも今後、本当の実力や「攻め」の姿勢が問われることになる。本稿では、空前絶後の好況と“その先”を考察する。

トランプ政権がLNG船国産化で日韓に協力要請…前のめりの韓国に、日本の造船支援は「関税交渉カード」として太刀打ちできるか?
宗 敦司
日米間の関税交渉で、日本の造船技術支援を交渉材料に、米国の関税措置の見直しを促す「造船カード」が注目を集めている。米国のトランプ政権は、造船業を復興しようとしている。石破政権は、日系造船メーカーなどに、米国の造船企業に投資させるなどして、自動車関税を下げさせるための取引材料とする検討を進めているようだ。しかし日本の造船業は韓国や中国に市場を奪われ、造船能力は縮小している。一方、米トランプ大統領は、同国からの輸出に使用する船舶の多くを米国製とすることを義務付ける新規制を打ち出し、LNG(液化天然ガス)輸出事業者は米国で建造したLNG輸送船を一定の割合、使用しなければならないと発表した。これに即応したのが韓国造船業で、早くも米国でのLNG船建造の意思表明をしている。造船大国となった韓国の前のめりの姿勢に、日本の「造船カード」は太刀打ちできるのか。

消えるテーマ株、伸びるテーマ株…見極めるためのたった2つのポイントとは?【株の学校 第3回:その2】
ダイヤモンド・ザイ編集部
一番売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンドZAi』が、そのノウハウを駆使して、6回連続のオンライン講座「株の学校」を開校! 株の基礎知識や“7つの儲け方”を、ザイのアナリスト2人が徹底解説した。この記事では第3回の中身を一部お届けする。今回は短命に終わらず、長く人気が続くテーマの見極め方を紹介。その上で、アナリストが今からでも注目に値する長期的なテーマの具体例を挙げ、その理由も説明する。

ボーイング絶体絶命!トランプ関税で三菱重工、川崎重工への影響は?・公認会計士「監査報酬獲得額」実名ランキング・【商社・卸売87人】1億円以上稼ぐ取締役ランキング
ダイヤモンド編集部
トランプ大統領の関税政策の一挙一動に株式市場が揺れています。航空機大手の米ボーイングに機体部品を納入している三菱重工業、川崎重工業も株価を大幅に下げていますが、両社は「当面は直接的な影響はない」と意外にも状況を冷静にみています。なぜなら関税が直撃し、絶体絶命のピンチを迎えているのは、ほかでもない部品を輸入するボーイングだからです。トランプ氏が掲げる「自国の製造業振興」と逆行する実態を、関係者への取材で明らかにします。

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ボーイング絶体絶命!トランプ関税が米国の製造業に「とどめ」を刺しかねない…部品を納入する三菱重工、川崎重工への影響は?
ダイヤモンド編集部,井口慎太郎
米トランプ大統領の関税政策の一挙一動に株式市場が揺れている。航空機大手の米ボーイングに機体部品を納入している三菱重工業、川崎重工業も株価を大幅に下げているが、両社は「当面は直接的な影響はない」と意外にも状況を冷静にみている。なぜなら関税が直撃し、絶体絶命のピンチを迎えているのは、ほかでもない部品を輸入するボーイングだからだ。トランプ氏が掲げる「自国の製造業振興」と逆行する実態を、関係者への取材で明らかにする。
